鶏ササミ燻製,恵那,低温調理の要領で

恵那のスター列伝

燻製が趣味です。

どれくらい好きかと申しますと、「ゼロから創る燻製ベーコン教室」なんかをしちゃうくらい、好きです。

そこで、下が鶏ササミ肉の燻製です。切り口が透明感あるでしょ。白くなっていません。

これが旨さの証明なんです!

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先日、恵那のケーブルテレビ局アミックスコムの「恵那のスター列伝」の撮影で、燻製工房源gen の石井さんをインタビューしました。

もうね、石井さん、すごいです!

熱と煙の魔術師です。

石井さんにインスパイアされて鶏ササミ燻製をいたしました。

 

燻製って、意外に入り口は広く、奥行きは深い調理法。

ただ煙をかければ良いのではなくて、ひとつひとつの工程に意味があります。

燻製自体が保存性を高める調理なので、そこを外しては行けません。

1、塩漬け

2、熟成

3、塩抜き

4、乾燥

5、燻製

この5つの工程で、雑菌を制菌し、保存性を高め、旨味を凝縮していきます。

煙をかけることで、外部からの菌はより付けないほどのバリア機能が出来ます。

 

さて私の今のテーマが、タンパク質変性を起こさない低温でかつ、安全性高く、旨味凝縮の燻製です。

 

肉は60〜65℃を境に、加熱されて白くなります。焼けてしまいます。

温泉卵とゆで卵のようなもので、ある一定の温度を超えると、凝固して固くなってしまいます。

ハードボイルドのゆで卵のように、パサパサしたお肉になってしまいます。

これは大変、つまらない。

なので、この65℃以上に芯温が上がらないように適正温度調理をめざすのです。

 

でも生肉を食べてお腹が痛くなっては元も子もありません。

鶏肉で怖いのは、カンピロバクター。

こいつは鶏肉にもれなく存在する怖いやつ。

65℃で死滅するので、やはりこの温度を基準にします。

燻製箱内の温度を、60〜70℃にキープし、肉を焼ききらないように細心の注意を払います。

そして、肉の内部の水分を飛ばすために4時間、低温・定温・長時間燻製。

そして出来上がるのが、透明な鶏ササミ肉燻製です!生ハムみたいな食感。ねっとり。旨い!

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一味唐辛子マヨネーズをつけて、もう堪りません。

ビール、ビール!

 

さてうまく出来たのですが、まだまだ課題もあります。

保存性を高めるために、どれくらい水分を飛ばすか。

水分を飛ばしすぎても固くなってうまくありません。

水分が残りすぎると腐敗の可能性が高くなります。

この乾燥度合いを次回は研究したいなぁと思います。

 

おそらく塩抜き後体重の15%〜20%前後は水分飛ばすのが良い塩梅になるような予感はあるんですけどね。

仕上がり後体重70%が正解かなぁ?

こういう予測がまた楽しい。

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ところで、塩漬けにはソミュール液というハーブ類を煮込んだ塩水を使います。

これも味の奥行きを非常に左右します。

私は乾燥ハーブはあまり使わず、セロリ、青ネギ、玉ねぎなどスーパーで買える野菜を選んでいます。

理由はなんか乾燥ハーブ高いわりに香りが遠いような気がするので、日常の常備野菜で濃い煮汁を出したいと考えています。

中でもセロリは最強です。この子は香りが強く旨味が多い最高の野菜です。

ローリエ、黒胡椒の実など入れて、今回は近所でいただいた山椒の葉、ニラ、よもぎも入れてみました。

複雑、でも爽やかな香りのソミュール液になりました。

ゴールデンウィーク中に、私なりの正解を見つけたいと思います。

 

 

 

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